Saturday, April 23, 2011

Cambodian, Thai Troops Exchange Gunfire; Armed Clashes Spread to Other Border Areas

22 April 2011 -- Nihon Keizai Shinbun

タイとカンボジア再び交戦、別の国境地帯に戦線拡大

【バンコク=高橋徹】タイとカンボジアの国境付近で22日、両国軍が交戦し、両軍によると兵士3人ずつが死亡した。両国の交戦は2月に国境にある山上の世界遺産「プレアビヒア寺院」の近くで起きて以来。今回は寺院から離れた地域での衝突で、紛争地域が拡大した。東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国、インドネシアによる停戦仲介にも冷や水を浴びせた格好だ。

交戦はタイ東北部スリン県、カンボジア北部ウッドーミアンチェイ州の国境付近で同日午前6時(日本時間同8時)ごろ起きた。約4時間続き、迫撃砲など重火器も使われたもよう。タイ側がカンボジア軍が越境してきたと説明する一方、カンボジア側はタイ軍が先に発砲したと主張し、非難合戦となっている。

両国はプレアビヒア寺院周辺の領有権を巡って2月上旬に断続的に交戦し、民間人を含む多数の死傷者を出した。今回の交戦は寺院から約150キロメートル離れた場所。国境を巡る論争はあったものの、過去に軍事衝突はなかった。2月の交戦後に両軍が部隊を配備し、にらみ合いが続いていた。

両国の国境紛争については、国連安全保障理事会での事情聴取を経て、ASEANに解決が委ねられた。議長国インドネシアは2月下旬に初の緊急外相会議を招集し、当事国どうしの協議をインドネシアで開くことや、インドネシアが紛争地域へ停戦監視団を派遣することで合意した。

ただ、インドネシアで4月7~8日に開かれた2国間協議では事態の進展がなく、監視団の派遣もタイの反発で実現が遅れている。加盟国間の紛争は2015年に発足する予定のASEAN経済共同体への悪影響が懸念されるため、5月上旬にジャカルタで開く定例の首脳会議で主要議題となる公算がある。

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